01

勝つことは、育成の敵ではない

競技である以上、勝利を目指すことには意味があります。相手を分析し、仲間と協力し、プレッシャーの中で力を出す経験も育成の一部です。

ただし、育成年代では勝敗だけを唯一の評価軸にすると、見えなくなるものがあります。誰がどれだけ試したか、判断したか、失敗から修正したか、役割を広げたかまで見て初めて『何が育ったか』を評価できます。

02

短期的に有効な方法と、長く残る力を分けて考える

身体成熟の早い選手への依存、細かなベンチ指示、特定のミスマッチだけを狙う攻撃、相手が未熟な時期だけ有効な守備などは、目の前の試合では機能することがあります。

問題は、それ自体が悪いことではなく、それしか経験しないことです。環境が変わった時に、自分で状況を読み、別の解決策を選べる経験が必要です。

03

育成環境は、結果以外でも評価できる

『勝ったか』に加えて、『選手がどれだけ関与したか』『複数の役割を経験したか』『質問や振り返りがあったか』『安心して挑戦できたか』を見ると、育成環境の解像度が上がります。

IOCのユース育成コンセンサスも、健康、能力、レジリエンス、持続可能で楽しい参加を含めた広い視点を求めています。

04

RBAが試合後に見る5つの問い

試合後はスコアだけではなく、次の5点を確認します。

  • 選手自身が判断した場面は十分あったか
  • 出場経験が極端に一部へ偏っていないか
  • 複数の役割・ポジションに触れられたか
  • 失敗を次の練習課題へ変えられたか
  • 今の勝ち方が次の年代でも学びとして残るか
05

長期育成は、未来を予言することではない

育成年代で『この選手は将来こうなる』と断定することはできません。だからこそ、早い段階で可能性を狭めず、多様な経験を用意します。

今日の最適解を押し付けるより、数年後に違う環境へ行っても学び続けられる選手を育てる。その時間軸を持つことがRBAの立場です。