U13から、地域と全国の評価をつなげる
フランスバスケットボール連盟(FFBB)のPerformance Pathwayでは、U13年代から県・地域レベルで選手を見ていきます。全国に4,000を超えるクラブがあり、その広い土台から段階的に選手を評価していく仕組みです。
FFBBの説明では、U13の最初の段階で男女それぞれ約1,200人が選ばれ、その後の大会やキャンプで評価を重ね、2年間のU13期間を経て男女それぞれ約350人が31の地域育成拠点「Pôles Espoirs」へ進みます。
Pôles Espoirsは、いきなりプロを選ぶ場所ではない
Pôles Espoirs(地域育成拠点)では、選手は地域に近い拠点で学業と競技を両立しながら、U15全国大会の環境で成長していきます。その先にPôle Franceやプロクラブの育成センターがあります。
特徴は、早い段階で少人数へ絞り切るのではなく、地域→全国→ハイパフォーマンスと段階を踏んでいることです。選考だけでなく、次の環境へどう育ててつなぐかが制度に含まれています。
MiniBasketでは、個人守備と出場時間を明文化している
FFBBのMiniBasketルールでは、U7・U9・U11で個人守備を基本とし、出場時間は選手間で公平に配分する考え方が示されています。
ここで重要なのは、エリート育成があるから低年齢から選別を強めるのではないことです。入口では一人ひとりがプレーし、個人として攻守を経験することを守り、その先で段階的に競技レベルを上げています。
指導者は、まず教育者であるという考え方
FFBBのMiniBasket指導者向けコードでは、指導者はまず模範となる教育者であることが強調されています。怒鳴り続ける、子どもを侮辱する、子どもを『小さな大人』として扱うといった行為を避けることも明記されています。
技術を教えることと、子どもを尊重することを別々にしない。育成年代の指導者に求める役割を、競技成績だけでは定義していません。
2025年には、FFBBとプロリーグが育成経路を一緒に見直した
2025年、FFBBとフランスのプロリーグLNBは、若手選手の育成経路をより一貫させるため、INSEPで共同セミナーを開催しました。クラブ幹部、育成センター、指導者、選手、代理人など複数の立場が同じ場で議論しています。
テーマには、育成経路の一貫性、スポーツ能力だけでなく人としての成長、連盟とプロクラブの連携が含まれていました。育成は連盟だけ、プロはクラブだけという分業ではなく、接続部分を制度として確認しています。
RBAが見るべきなのは、「強い国は早く選ぶ」ではない
フランスは明確な選考システムを持っています。ただし、その土台にはMiniBasketでの出場機会、個人守備、教育的な指導という考え方があります。
育成年代で必要なのは、選抜をなくすことでも、全員を同じ経路に乗せることでもありません。入口で経験を保証し、その後に本人の成長と希望に応じて次の環境へ進めるよう、段階をつなぐことです。
- 低年齢で実戦経験を確保できているか
- 選考後に育成する仕組みがあるか
- 学校生活と競技を両立できる環境か
- 地域から全国へ情報がつながっているか
- 指導者の役割を勝敗だけで定義していないか
