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はじめに|年間計画は、何のために作るのか

「年間計画を作ってください」と言われても、最初は何を書けばよいか迷うと思います。大会の日程を並べるのか、練習メニューを一年分決めるのか。そもそも、一年先の選手の状態まで予測することはできません。

私が年間計画で大切にしたいのは、指導の見通しを持つことです。今いる選手たちにどんな経験が必要なのか。そのために今月は何に取り組み、次の練習では何を確かめるのか。そこがつながっていれば、予定が変わっても指導の軸を見失いにくくなります。

この記事では、U13の選手16人、週2回・各90分、コート1面、コーチ2人という架空のチームを例に進めます。実際のチームの人数や予定を示したものではありません。紙でもExcelでも構いませんので、手元にメモを用意して読み進めてみてください。

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1.最初に、チームの現状を書き出す

年間計画の最初の仕事は、練習メニューを決めることではありません。まず、今どんな選手がいて、どんな環境で活動しているのかを整理します。確認したいのは、学年・人数、競技経験、練習日と時間、使用できるコートや用具、担当コーチ、年間の試合予定、学校や他チームの活動、そして安全管理の体制です。

例えば、16人でコート1面を使うなら、3対3を一組だけ行うと10人が待つことになります。練習時間が90分でも、選手が実際に判断し、プレーする時間は思ったほど長くないかもしれません。人数や施設条件を先に確認するのは、そのためです。

ここでは、分からないことを無理に埋める必要はありません。「大会日程は未定」「学校での活動量は確認中」と書き、後から確かめれば十分です。

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2.一年後に見たいプレーを、具体的に考える

「ドリブルが上手になる」「判断力をつける」。どちらも大切な目標ですが、これだけでは練習を選ぶときに迷ってしまいます。もう少し場面を具体的にしてみましょう。

例えば「守備者に進路を塞がれたとき、無理に突っ込まず、止まる・方向を変える・味方に預けるという選択ができる」。こう書くと、何を練習し、試合のどこを見ればよいかが分かります。

年間目標は最初からたくさん並べなくて構いません。まずは攻撃、守備、身体の使い方、仲間との関わりなどから、特に大切にしたいことを三つほど選んでください。RBAとしての目安であり、FIBAが目標の個数を指定しているわけではありません。

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3.大会の日程より先に、選手の生活を考える

年間のカレンダーを用意したら、大会や練習試合だけでなく、学校行事、定期試験、長期休暇、遠征、施設が使えない日も書き込みます。選手の生活はバスケットボールだけでできているわけではありません。

試合にも役割があります。新しいプレーを試す試合、普段とは違う相手と経験を積む試合、これまでの学びを確認する大会。すべてを同じ強度、同じ起用で戦う必要はありません。出場時間が偏る場合は、選手ごとの経験も確認します。

日程が確定していないものは「予定」や「候補」と記入します。試合が増えたり減ったりしたら、年間計画もその都度見直します。

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4.ピリオダイゼーションを難しく考えすぎない

ピリオダイゼーションとは、時期に応じて練習の重点や負荷を調整する考え方です。年間やシーズン全体を見渡す計画をマクロサイクル、数週間から数か月のまとまりをメゾサイクル、通常一週間程度の計画をマイクロサイクルと呼びます。

ただし、名前を覚えることが目的ではありません。例えば、ある時期は1対1の基礎を丁寧に確認し、次の時期は2対1や3対3でその技術を使う。その間もシュートや身体づくりは続けます。大会や疲労の状況によって練習量を変える。これも期分けの考え方です。

育成年代では、決まった周期で必ず負荷を増やしたり、大会に合わせて全員を同じようにピークへ持っていったりする必要はありません。成長や競技経験の差、学校生活を踏まえて調整してください。

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5.一年を四つに分けた場合の例

仮に一年を四つの期間に分けてみます。最初の13週は、現状の確認と1対1の攻守、止まる・着地するなどの基本動作。次の13週は2対1・2対2で、守備者を見て判断する場面を増やします。その次は3対3から5対5へ広げ、味方との関係やトランジションを扱います。最後の期間では、実際の試合で使えるかを確かめ、個別の課題を次年度につなげます。

これは分かりやすく説明するための例です。13週ごとに技術を切り替える必要はありません。シュート、1対1、身体づくりは一年を通して取り組みますし、選手の理解が進まなければ前の課題に戻っても構いません。

年間計画は一度作って終わりではありません。少なくとも月に一度、予定と実際の活動が合っているか見直してみてください。

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6.月間計画は、一つの課題を掘り下げる

一年間の目標が決まったら、それを月ごとの練習につなげます。例えば年間の目標を「守備者の動きを見て、味方と協力して攻める」とした場合、今月は「2対1でパスとドライブを選び分ける」という課題に絞ってみます。

そのためには、ボール保持者が守備者を見ること、受け手がパスコースをつくること、ドライブを止めてパスを出せることなどが必要です。こうして考えると、何を練習するかが自然に決まってきます。

月間計画には、今月の課題、扱うゲームの条件、コーチが見るポイント、試合や休養の予定、月末に確かめたいことを書きます。新しいメニューを毎回増やすより、同じ課題を少しずつ違う状況で試す方が、変化を捉えやすいこともあります。

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7.四週間の計画を実際に組んでみる

一週目は、まず2対1を行い、選手が守備者の位置をどう見ているか確かめます。二週目は守備者の開始位置を変え、パスが有効な場面とドライブが有効な場面をつくります。三週目は2対2や3対3へ進み、ボールを持たない選手の動きも加えます。

四週目には、一週目と似た条件で再び2対1を行います。以前と比べて、守備者を確認するタイミングや、味方との距離の取り方に変化があったかを見ます。数字を取る場合は、同じような条件で実際に観察した回数だけを記録してください。

四週間はあくまで整理しやすい単位です。大会や学校行事が入れば二週間で区切っても構いませんし、理解が進まなければ同じ課題を続けます。

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8.週間計画は、練習日と試合日を並べて考える

週二回練習するチームを例にします。火曜日は1対1と2対1を中心に、守備者を見て判断する練習を行います。木曜日は2対2や3対3に広げ、味方との関係を加えます。土曜日に試合があるなら、木曜日の練習は選手の疲労や試合の予定を見て調整します。

同じ90分でも、連続した3対3を何本も行う日と、シュートや技術の確認が中心の日では負担が違います。練習時間だけをそろえるのではなく、対人プレーの量、接触、ジャンプや急停止、休憩をどう配置するかも考えてください。

週間表は「日付・活動内容・ねらい・負荷の見通し・担当者・確認したいこと」が分かれば、最初は簡単なもので十分です。試合で長く出た選手とほとんど出ていない選手の状態も、可能な範囲で確認します。

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9.一回の練習を考えるときの順番

いよいよ、その日のメニューを考えます。ここでよくあるのが、知っているドリルを先に並べてしまうことです。ドリブル10分、パス15分、シュート20分。これでも練習は進みますが、その組み合わせで何を学べるのかは、もう一度考える必要があります。

先に決めたいのは「今日の練習が終わったとき、選手のどんなプレーを見たいか」です。今回の例なら、守備者がボール側へ寄ったらパスを選び、受け手を守ったらドライブを続ける。さらに、ボールを持たない選手がパスを受けられる位置へ動くことも確かめます。

その次に、人数、コートの広さ、守備の条件、難易度の調整、交代方法、給水のタイミングを決めます。メニューの名前より、どんな状況を選手に経験してもらうかを具体的にしておきましょう。

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10.90分の練習を組み立てる|実例

0〜10分は出欠と体調の確認、ボールを使った移動や停止、方向転換などの準備です。10〜25分は1対1。守備者の開始位置を変え、相手との距離を見ながら攻め方を選ぶ場面をつくります。25〜45分は2対1。守備者がドライブを止めに来るか、パスコースを守るかによって、攻撃側が選択を変える練習です。

45〜70分は3対3。ボールを持たない二人がどこに立ち、いつ動くとパスが通りやすくなるかを見ます。70〜85分は4対4などのゲームで、ここまで扱った判断を試します。85〜90分は振り返り。「今日はどこを見てパスを選んだ?」と選手に聞き、次の練習へつなげます。

これは90分の一例です。説明、交代、給水の時間は各区間に含めます。疲労が強ければ3対3を短くし、人数が少なければ4対4へ進まず2対2を続けても構いません。時計どおりに消化することより、練習の目的と安全を優先してください。

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11.メニューには、選んだ理由を添える

指導案に「2対1・20分」と書いてあるだけでは、別のコーチが見たときに何を重視すればよいか分かりません。「守備者の位置を見て、パスかドライブかを選ぶため」と一文添えるだけで、練習の意図が伝わりやすくなります。

例えば、時間は20分、人数は攻撃二人と守備一人、エリアはハーフコート。コーチは守備者を見るタイミングと受け手の位置を観察します。難しそうなら守備者の開始位置を固定し、簡単すぎるなら守備者の動き方を自由にする。こうした調整案まで書いておくと、現場で迷いにくくなります。

練習後は、計画どおりにできたかだけでなく、その設定で狙った場面が実際に生まれたかを振り返ってみてください。

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12.うまくいかないときは、練習の条件を変える

2対1で攻撃側が何度も失敗しているとします。そのとき「もっと考えて」と伝えるだけでは、何を変えればよいか分からない選手もいます。まず、守備者との距離が近すぎないか、受け手の位置が分かりにくくないかを見てください。

コートを少し広げる、守備者の開始位置を変える、最初の数回だけ守備の動きを限定する。こうした工夫で、選手が必要な情報を見つけやすくなることがあります。逆に簡単すぎる場合は、守備者の動きを自由にしたり、時間の余裕を減らしたりします。

人数、空間、守備、時間、ルールは練習を調整するための道具です。一度にすべてを変えると、何が影響したのか分かりにくくなります。まずは一つ変えて、選手の反応を見ましょう。

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13.人数が増えたら、待ち時間を計算する

同じメニューでも、参加人数が変われば進め方は変わります。8人なら2対2を二組に分けられますが、16人で3対3を一組だけ行えば、プレーしていない選手が多くなります。コートを区切る、交代を短くする、別の課題を並行させるなどの工夫が必要です。

ただし、同時に多くのグループを動かせばよいわけではありません。コーチの人数が少なく、安全を確認できない場合は、活動を分けすぎないことも大切です。

指導案には、実際にプレーする人数と待機する人数、交代のタイミングを書いてみてください。全員に同じ説明をする時間より、全員が取り組める時間をどう確保するかが見えてきます。

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14.U12とU15では、同じ練習でもねらいが変わる

小学生年代では、ボールを扱う楽しさ、相手を見て動くこと、止まる・方向を変えるといった基本的な運動経験を大切にしたいと考えています。1対1や2対1、3対3は、そうした学びをつくりやすい練習です。

中学生年代では、同じ技術をより速い展開や守備のプレッシャーがある状況で使うこと、ボールを持たないときの位置取り、チームの守備との関係なども少しずつ扱えます。

ただし、同じ学年でも体格、成熟、経験には差があります。全員に同じ難易度を求めるのではなく、守備の強さやスペース、役割を調整して、誰もが挑戦できる場面を用意します。

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15.S&Cは、年間計画の外に置かない

身体づくりは、技術練習と切り離された特別な時間だけで行うものではありません。止まる、着地する、方向を変える、片脚で身体を支える。こうした動作はウォームアップや1対1の練習の中でも確認できます。

筋力トレーニングも、年齢だけで一律に禁止する必要はありません。適切な監督のもとで動作を覚え、本人の習熟に応じて段階的に負荷を調整します。試合が続く時期には、ジャンプや対人接触の量が重なりすぎていないか確認してください。

痛みや頭部への衝撃がある場合は練習を中断し、必要な医療評価を優先します。コーチが診断や競技復帰の可否を独断で決めることは避けます。

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16.練習の負荷は、時間だけでは分からない

同じ90分でも、シュート練習を中心に行った日と、短い休憩で3対3を繰り返した日では、身体への負担は違います。対人プレーの時間、ジャンプや急停止、試合での出場時間、移動、睡眠、本人の疲労感などを合わせて考えます。

練習後に主観的なきつさを尋ねる方法もあります。ただし、一つの数値だけでけがの危険性を判断できるわけではありません。数値は本人の変化を捉える手掛かりとして使い、痛みや体調の訴えがあればそちらを優先してください。

選手が疲れているときに予定したメニューを短くしたり、対人練習を別の課題に置き換えたりするのも、指導者として必要な判断です。

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17.コーチの声掛けは、短く、具体的に

2対1でパスを出せなかった選手に、「どうして出さなかったの?」と聞くと、責められたと感じることがあります。「守備者はどこにいた?」「味方はどの位置にいた?」と聞く方が、本人が見ていたものを確かめやすくなります。

すべてを質問で教える必要はありません。分かりにくい動作なら短く実演することもありますし、安全に関わる場面ならすぐに止めて説明します。大切なのは、説明したあとに選手がもう一度試せる時間を残すことです。

一度の練習で何度も全員を集めて話すより、見るポイントを一つ伝えて再開し、必要に応じて次の声掛けを考えてみてください。

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18.練習後の振り返りは、五分から始める

練習後の報告書に時間をかけすぎる必要はありません。最初は「予定していたこと」「実際に起きたこと」「次回変えること」の三つを短く書いてみてください。

例えば、予定は「2対1で守備者を見てパスかドライブを選ぶ」。実際には「守備者が寄ってもドリブルを続ける場面が複数あった」。次回は「守備者の開始位置を変え、受け手を見る時間をつくる」。この程度でも、次の練習を考える材料になります。

ここで書いたのは説明のための架空の記録です。実際に見ていない場面を、見たこととして書かないようにしてください。

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19.評価するときは、事実と考えを分ける

「選手の判断が悪かった」と書くと、次に何をすればよいかが分かりにくくなります。「守備者がボール側へ寄った場面で、味方へパスする前にドリブルを続けた」と書けば、少なくとも何が起きたかは伝わります。

そこから「受け手の位置を見ていなかったのかもしれない」と考えるのは構いません。ただし、これはコーチの解釈です。事実と分けて書き、次の練習で確かめます。

回数や成功率を記録するなら、実際に数えたものだけにします。守備の強さやコートの広さが変われば、同じ数字でも意味が変わることがあります。選手の成長を数字一つで決めないことも大切です。

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20.年間計画の記入例と、空欄の残し方

【年度】2027年度(例)/【対象】U13・16人(架空)/【活動】週2回・各90分/【施設】コート1面/【指導者】2人/【年間目標】①1対1で相手を見て選ぶ②数的優位でパスとドライブを使い分ける③ボールのない場面で味方を助ける。

【第1期】1対1と基本動作/【第2期】2対1・2対2/【第3期】3対3とトランジション/【第4期】試合での確認と振り返り。【大会日程】未確認/【他チームでの活動】確認中/【安全・緊急連絡】運営側で確認/【評価】各月末に短い記録。

このように、決まっていることと、これから確かめることを分けて書きます。最初からすべての欄を完成させようとしなくても、十分に計画を始められます。

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21.四週間・一週間の計画を書いてみる

【四週間のテーマ】2対1で守備者の動きを見て選ぶ。【一週目】現状を観察。【二週目】守備者の開始位置を変える。【三週目】2対2・3対3へ広げる。【四週目】最初の条件で再確認し、次の課題を決める。

【今週の練習A】1対1・2対1を中心に、ボール保持者の判断を見る。【練習B】2対2・3対3で、受け手の位置取りを見る。【週末】試合予定がある場合は、対人練習の量と休養を調整する。

この二つの表を見比べて、週間メニューが四週間のテーマにつながっているか確かめてください。つながりが弱ければ、メニューの数を増やす前に目標を整理し直します。

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22.一回の指導案と実施記録の書き方

次の項目を一枚にまとめると、練習前後の確認がしやすくなります。実施日時、対象人数、担当コーチ、今日のねらい、各メニューの時間・人数・ルール、コーチが観察する行動、難易度を変える方法、給水・交代・安全への配慮です。

練習が終わったら、予定から変えたことと理由、実際に見た場面、次回の修正点を記入します。例えば「参加人数が予定より少なかったため、4対4を2対2に変更した」と書けば、計画と実施内容の違いが後から分かります。

選手のけがや健康情報、個人を特定できる映像などは、公開用の練習記録に入れず、必要な担当者だけが確認できる方法で管理してください。

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23.計画づくりで、よくあるつまずき

一回の練習にテーマを詰め込みすぎると、何が良くなったのか分からなくなります。まずは大切な課題を一つか二つに絞ってみてください。練習の説明が長くなりがちな場合は、伝えることを一つに絞り、実際に試す時間を確保します。

いつも同じ選手がプレーしている場合は、交代順やグループの組み方を先に考えます。振り返りが「できた・できなかった」で終わっている場合は、どの場面で何が起きたかを一つ書き加えます。

年間計画を変更することを失敗だと思う必要もありません。選手の状態や試合予定が変わったなら、その理由を残して計画を見直す方が、現場に合った指導につながります。

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24.最初の一歩は、次の練習一回分でいい

ここまで読むと、作る書類が多いと感じるかもしれません。最初から一年分を完成させなくても大丈夫です。次の練習について、①今日のねらい②選手に見たい行動③そのためのメニュー④練習後に確かめること、まずはこの四つを書いてみてください。

一回分の記録が残れば、次の週の計画が考えやすくなります。四週間の積み重ねが月間計画になり、その経験をもとに年間計画も具体的になっていきます。

計画を立てる力は、実際の指導と振り返りを繰り返す中で育っていくものです。選手の変化を見ながら、少しずつ書き方を整えていきましょう。

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25.参考資料について|公式の考え方とRBAの実践例

この記事では、FIBA/WABCのStart Coachingなどで扱われる練習計画、ゲームを使った指導、フィードバック、振り返りの考え方を参考にしました。また、IOCのユース育成に関する合意声明やNSCAの長期的な身体づくりの資料も、育成年代の計画を考える際の参考になります。

一方で、この記事に掲載した一年の四期区分、四週間の進め方、90分の時間配分、記入様式はRBAが作成した例です。FIBAやJBAがすべての指導者に求めている公式課題ではなく、この記事を読んでも資格や講習の修了認定にはなりません。

参考資料へのリンクは記事末尾にまとめています。現場で使う際は、選手の年齢や経験、施設、指導者の人数、活動日程に合わせて調整してください。